公募 GD ENG

サガ エメラルド ビヨンドのゲームバランスは如何にして作られたのか?
- 人の成したこと、AIの成したこと -

株式会社スクウェア・エニックス/三宅 陽一郎、柴田 伯一

受講スキル

特にありません。ゲーム開発か人工知能技術、どちらかの知見が少しでもあれば大丈夫です。

受講者が得られるであろう知見

キャラクター連携を用いたゲームデザイン
ディープニューラルネットワークにおける強化学習を用いたキャラクター意思決定の学習
人工知能によるバランスブレイク・ポイントの発見の仕方
ゲームデザイナーと人工知能の協調したゲームバランシング作業の運用

難易度

中辛

【講演内容】

『サガ エメラルド ビヨンド』のバトルデザインには、現代のユーザーに合わせた様々な仕組みが仕掛けられている。仲間キャラクターはタイムライン上で戦闘を行うタイミングが決定され、複数の仲間キャラクター間で連携が生まれる。前半では、このようなバトルデザインの思想について、ゲームデザイナーから解説を行う。後半では、このようなバトルシステムのバランスを取る仕組みとして、バトルにおける仲間キャラクターの意思決定をディープニューラルネットワーク(DNN)によって強化学習させ、この人工知能にバトルを継続的にプレイさせ続けることで、バランスが崩れている箇所を探し出し、ゲームデザイナーが修正する。このゲームバランスのイテレーション・サイクルの技術と運用について説明を行う。

三宅 陽一郎 (みやけ よういちろう)

株式会社スクウェア・エニックス

イノベーション技術開発ディビジョン

京都大学で数学を専攻、大阪大学(物理学修士)、東京大学工学系研究科博士課程を経て博士(工学、東京大学)。2004年よりデジタルゲームにおける人工知能の開発・研究に従事。著書に『人工知能の作り方』『ゲームAI技術入門』『戦略ゲームAI解体新書』、共著に『FINAL FANTASY XVの人工知能』『ゲーム情報学概論』(CEDEC AWARDS 2018 著述賞)など多数。『大規模デジタルゲームにおける人工知能の一般的体系と実装 -FINAL FANTASY XVの実例を基に-』にて2020年度人工知能学会論文賞を受賞。

柴田 伯一 (しばた ともかず)

株式会社スクウェア・エニックス

クリエイティブスタジオ2 プランナー

1999年、株式会社スクウェア・エニックス入社。
ザ・サード バースデイにて、リードバトルエネミーデザイナーに従事。
キングダムハーツⅢにて、バトルディレクターに従事。
サガ エメラルド ビヨンドにて、バトルパートのリードゲームデザイナーに従事。
アクションとRPGを中心としたシステム設計、AI作成、ゲームバランス調整を主に担当するゲームデザイナー。

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